変形性関節症はなぜ痛むのか?

変形性関節症はなぜ痛むのか?

実は思っているより難しい問題

街中を歩いていると、膝が曲がったまま歩いている方が思いのほか多いことに気づかされます。

変形性関節症は中高年層に多い症状であり、中でももっとも多いものは膝関節や手の指関節、股関節などがあります。その発症要因は遺伝的要因、使い過ぎ、体重過多、筋力低下、ケガによる靭帯や軟骨の損傷などがあります。

変形を起こすと、関節周囲の慢性的な痛み、腫れ感、違和感、引っかかりなどが出ますが、不思議なことに、変形があるからといって必ず症状が出るわけではないのです。かつては軟骨の摩耗により、その軟骨が炎症を起こして痛みが出る、あるいは骨棘という骨の変形が擦れて痛いという説が広く定説となっていましたが、軟骨の摩耗、損傷、骨棘形成があっても無症状の人もいます。そもそも、軟骨組織には感覚神経が少なく、それ自体は擦り減っても痛みをほとんど感じないはずなのです。

実はこの変形性膝関節症の痛みというのは未だになぜ起こるのかハッキリとは解明されていません。

年々増え続ける変形性膝関節症の患者

ある調査によると、変形性膝関節症を持つ人の2/3程の人は症状が特に無いとのことです。もちろん、痛みはないが可動域は制限されているということもあるため、無症状だから問題ないというわけではないと思いますが、それでもこの変形の痛みというのは謎が多いのです。また、痛みだけではなく、長引く痛みによって抑うつ症状を併発することもあり、複雑な社会問題となりつつあります。

現在考えられている痛みの原因は、関節を包む「滑膜」が炎症を起こして痛みが出る下降性疼痛抑制系という神経の機能不全などが考察されていますが、結論は出ていません。

さらに、変形性膝関節症の患者は年々増加していると言われており、現在の日本では自覚症状のある患者数はおよそ1000万人、無症状の人も合わせるとおよそ3000万人が罹患しているとされ、40歳以上の4人に1人は膝にトラブルを抱えているとのことです。

患者数が増えている原因もハッキリ解明されているわけではないのですが、この年々増加している原因として考えられているのは、運動不足および筋力低下です。

変形があっても痛くない人の特徴

先ほど述べたように、変形があっても痛くない人も多く、その特徴としては変形はあるが筋肉量が多く膝関節が安定している人体重の増減が少なく適正体重である人、早期に治療や運動をして対策をしている人が挙げられます。

変形性関節症は「歳のせい」にされることが多いですが、高齢だとしてもスポーツをされていたりジムで筋トレを定期的にされている場合は痛みが出にくく、変形も悪化しにくいのです。

現代社会は便利になりすぎて身体を動かす時間が減ってきています。年々変形性膝関節症が増加しているのは、人々の運動量が減り筋肉量が減少しているためであると考えられます。当院では変形性関節症に対し、関節の炎症を抑え、可動域を改善するだけではなく、体幹や股関節のトレーニング等、積極的な運動をすすめる場合があります。もちろん無理は禁物ですが、痛みを完全に消すことに集中するよりも筋力回復を図った方が結果的に症状が改善されるケースもあります。

変形性関節症にお悩みの方はぜひ当院へご相談ください!

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